紀伊國屋

けっこう(かなり)本屋に入り浸ることが多いのだが、紀伊國屋というのは自分の中で一種のステータスに近いものがあって(言葉の使い方変かも)、紀伊國屋にいるとなんとなく良い気分になる。
もともと紀伊國屋という存在が自分の中でクローズアップされたのは、姉が弘前紀伊國屋に赤本を注文していたときで、それまでただの弘前のでかい本屋というだけの存在から一気に一流の本屋として自分の中にインプットされたのだ。
大館人にとって弘前というのは一番身近な都会なんだけど、その弘前への羨望のまなざしと相まって自分の中で紀伊國屋に対する愛着が出ているんだろうと思う。
紀伊という旧国名を使っているのも自分的にはちょっと良い感じの部分で、その辺も多少ポイントが高い(笑)。秋田の加賀谷書店のブックカバーは久保田の城下の古地図なんだけど、自分が秋田ではなんとなく加賀谷に行ってしまうのもそんな歴史的な要素が強い気がする。
東京とかに住んでいればいろんな本屋をめぐって歩くことも可能なのだろうけど、地方ではそれもままならない。アマゾンとかビーケーワンとかのネット書店もいいけれど、やっぱり本屋独特の雰囲気が自分は好きである。
先日、札幌の紀伊國屋に行ったところ、どうやら店員(アルバイトか?)の実習をしていたらしく、店長らしき人がどこに何の本があるか店中を説明していた。いまや書店内検索も必要不可欠なんだろうけれど、やはり人の知識ってのは頼れる武器なんだろうなと思い直した。
別に紀伊國屋にこだわっているわけではないけれど、なんとなく紀伊國屋に行ってしまうのは、仕方のないことなのかなと勝手に思っている。