ニ子山親方、死去

けっこうショックを受けている。ニ子山親方は自分が育った時代ではすでに親方で、現役を知らない世代としては若貴の父親である藤島親方的印象が強いのだけれど、千代の富士貴ノ花(ニ子山親方のこと)を破った一番の映像は昭和の相撲の区切りの中には出てくると思う。その千代の富士が最終的に息子の貴花田(いまの貴乃花)に敗れたことはすごい不思議なことで、運命の神様ってのも粋なことをしたものだと思う。まあ引退させたのは貴闘力だけど、運命って感じがする。
昔の藤島部屋が強くなりだした頃は、若貴ブームだけでなく安芸乃島とか貴ノ浪とか貴闘力とかがすごいいい役目をしていたとは思うけれど、やっぱりすごい血が流れていたんだなと思う。自分は若乃花(二代目かな。お兄ちゃんのほう)の土俵際での逆転っぷりと浮き上がった大腿筋のすごさのおかげで、若乃花がすごく好きだったのだけれど、たぶん若乃花の飄々としたキャラも花田家という環境があったからこそ引き立ったんだろうなと思う。今思えば、人気先行という感は少し否めないのだけれど、親方なりに必死に今の大相撲の状況を嘆いていたんだろうと思う。
指導者ということだけを見ればすごい人だったはずなのに、どうも芸能界的扱われ方があって不遇な人なんだなって感じ。その辺はしっかり子供に受け継がれている気もするが。
たった今、スポーツニュースで数々の一番が流れたが、大鵬を引退に追い込んだのも親方だったことを知った。やはりすごい力士だったんだと改めて感服。
貴乃花親方にはもっと親を見習い、相撲道に邁進していただきたい。そう思う。