個人情報保護と安全

クレジットカードの情報が漏洩したというニュース。ビザにマスターカード、JCB。全部大手カード会社。
こういうニュースを聞くたびに、個人情報を企業が持っているから漏洩っていう問題に発展するわけで、私たちがいとも簡単に個人情報を預けてしまっていることに対して、深く考えずに暮らしてしまっていると感じる。
個人情報保護法とかが施行されて企業も対策を講じなければならなくなったり、私たちも安心かなとかって思っている向きもあろうが、最終的には「必要以上に個人情報を取得しない」「必要以上に個人情報を預けない」ことが重要なのかなと思う。
そもそも現代の社会環境の変化によって、さまざまな情報が誰でも簡単に入手できるようになったことで、情報漏洩って問題が大きくなったんだと思う。言い換えれば、今後どんな問題が待ち構えているか確実に予見することは困難だということ。社会環境の変化の芽はあっても、今その芽に目を向けて対策を講じることは、よほどの確信がなければできないと思う。
個人情報に限らず、それを扱うのが人間である限り、ミスが起こることは視野に入れておかなくてはならないはず。もちろんミスを犯さないようにするのが大事だけど、ミスをなくすために対策を取るだけでは意味がないし、それを未然に防ぐための環境とか、事後の対応、二重三重の安全対策が必要なんだろうなと思う。非常に当たり前のことか。
今回のカードのことはよく分からないけれど、福知山線事故だってJALのトラブルだってそんな安全対策の網の目をかいくぐって起こってしまったものだということ。
万全であるということはないんだし、今日の安全が明日の安全だということにはつながらないんだと思う。
以前、航空整備工場の見学に行ったことがある。航空会社は事故の想定に関しては数ある職種の中では最先端であることに間違いないと思う。
そのとき本物のブラックボックス(交信記録とかが入ってる箱)を見せてもらった。
ブラックボックスはどんなに墜落したり炎上したりビルに突っ込んだりしてもしっかりと回収される。
ブラックボックスは飛行機の最期の声になるから、墜落時もっとも被害の少ない尾翼の付け根付近にあるということらしい(墜落するときは頭からの可能性が高いらしい)。当然耐熱。そして発見されなかったときでも、またいつか回収されるかもしれないから長い期間記録は持つらしい(期間は忘れた)。
事故が万が一起こったときでも、次に必ずつながるようにブラックボックスだけは回収できるようにと考えられたものらしい。
個人情報保護の話を聞いて、なぜかこのブラックボックスの話を思い出した。
安全を守ることは非常に重要だけれど、その中に守るべき安全の根幹を誰もが持たなければならないのだと、そうブラックボックスが教えてくれている気がする。
もっと安全の根幹にあるものを皆が感じなければならないと、漠然と安全という言葉が氾濫しすぎているんだと、自分でできる安全対策は自分でしなければならないなと、そう思います。
長くなりすぎました。