アイアンマンジャパン五島長崎

というわけで、無事に完走しました。あー良かった。
ランニングでは全く力が入らずに、きつさをかみ締めながら226kmのゴールまでたどり着きました。あれだけランニングでゆっくり走ったので、今は体のダメージがない・・・(笑)。もうピンピンしてるので、また少しずつ体を動かしながら、象潟に向けて仕上げたいと思います。


さて、五島ですが、大曲からこまちで仙台へ、仙台〜福岡&福岡〜五島が飛行機という旅程でした。飛行機って速いですね。当たり前ですが。瞬間移動って感じです。自分はやはりフェリーとか列車とかのように、少しずつ目的地に近づいてる感じが好きなので、来年はせめて五島まではフェリーで行こうかなと考えてます。秋田からだとどうしても距離的に飛行機を使わざるを得ませんから・・・。来年は福岡〜五島を夜行フェリーで行って、朝イチで到着して五島観光しようかなと、もはや一年後のことを考えてます(笑)。


さて、前々日に到着して、蒸し暑さにたまげました。秋田から飛行機で瞬間移動してきた身としては、辛すぎます。空は青々。気持ち良い!汗ばんで大変ですが・・・。

宿へと移動して高知のY先輩と合流。自転車を組み始めましたが、シートポストが固定できない!とりあえずショーワに電話してみる。いろいろ話しているうちに、気づいたことがひとつ。どうやらシートポストを固定する部品が足りないみたい!こりゃもしかして秋田に忘れてきたかと思い始め、シャレになんないなと笑うに笑えない状況に。周囲は蒸し暑いのに冷や汗で寒気が・・・(笑)。店長からフレームの中に落ちてるかもしれないよと言われ、とりあえずもう一度探してみる。けどそんなわけないだろうと思いながらフレームを振り回すと、確かにカラカラ音がする!
けどなかなか出てこないので、力いっぱい振って振って振りまくりました。カーボンフレームの軽さを今までで一番実感した瞬間だったかも(笑)。
そして格闘すること数分、コロッと部品がひとつ畳に転がり、なんとかシートポストの固定完了。しかし180kmを延々とダンシングで走ろうかと本気で考えました。現地まで来てフレームが壊れてたとかスポークが折れたとかならまだ諦めようがあるかもしれませんが、シートポストが固定できなくて欠場なんて前代未聞でしょうからね。いらぬ伝説を造るところでした。ほんと良かった。


さて、受付も済ませて、兵庫のN先輩とも合流。軽めに夕方バイクで走って微調整。東京のU先輩や秋田からの参加組の皆さんとともに中華料理屋で宴会。宴は深夜まで続きました。


前日はバイク預託とその他準備。気持ちも準備。街中を散策してなぜかウインドベストを安値で購入。また天然風呂でゆっくりしてきました。レース前日にこんなにゆっくりすることもないですね。
昼飯はちゃんぽん!美味かった!


当日は朝3時に起床して朝飯とおにぎり作り。スイム会場は離れているので、バスで移動。バタバタと準備を整えて、7時のスタートを待ちます。
ウェットスーツも着込んで、沖合のスタート地点へ移動。砂浜からのスタートではなくて浮いた状態からのスタートですが、かなり苦手です。慣れるしかないでしょうかね。てゆーかスイムのスタートはいつも苦手ですね。


サイレン?ホーン?が鳴ってスタート。パンチやキックが飛び交う激しいバトルの中、一心不乱に人のいない場所を目指すものの、そこは誰もが狙う場所。打ち上げられたマグロ状態でウエットスーツの人魚たちがぶつかります。競艇を水上の格闘技と呼ぶようですが、トライアスロンも間違いなく水上の格闘技です。おかげで過呼吸に(笑)。もうやってらんないと思い、死ぬわけにはいかないので端っこへ一生懸命に移動して、あとはマイペースで泳ぎ続けました。
一度浜に上がって2周するコースですが、上がったときレース司会のウィットさんがいたのでナンバーをアピール。するとしっかり名前をアナウンスしてくれました!こんなことしてるくらいなら早く飛び込めと言う感じですね。ちなみにJTUホームページのジャパンの写真NO.20でやたら手前に写ってるのが自分です。無駄なナンバーアピールのため、やたら遠回りでブイを回っているのが一目瞭然(笑)。
これがウィットさん。ゴールではハッピを着て盛り上げてくれてます。


2周目は落ち着いて泳いで1時間10分台で浜に上がりました。だいたい目標どおり。もうちょっと速くても良かったけれど、全然練習してないから仕方がないですね。スイムアップ後、またナンバーをアピール。ウィットさんと一緒に実況をしている女の人が名前をアナウンスしてくれました。そしたらウィットさんが「あの男の人とは知り合いですか?どんな関係ですか?」とアナウンスしていたのには笑えました。
トランジットは相変わらずのんびり。バイクでスタートするとき1時間19分くらいになってました(笑)。遅っ!


さてバイクですが最初からバシバシと快調にぶっ飛ばしました。これが後半かなり響きましたが・・・。どこかで切れるなあと思いながら走っていたら、やはり100kmくらいで脚が動かなくなって、あとは我慢の展開。トイレも我慢の展開。補給はおにぎりがのどを通らなかったので、パワーバーとかバナナを定期的に水で流し込んで補給しました。
バイク2周目からは登りで脚が回せなくなってきていて、平地ではペース維持できるように我慢して走りました。結果から言えば間違いなくオーバーペース。ちょっとやり方を考えないといけないなと思いました。
150kmほどでトイレも我慢の限界となり、トイレへ。そこからはまた失速して、なんとかバイクゴールへとたどり着きました。結局アベレージ30キロギリギリ。前半と後半の差が相当ありました。


そしてランへ。走り始めた感触は身体も軽くて良い感じ。と思っていたらすぐに身体に力が入らなくなりました。完全にスタミナ切れです。水をかけても氷をかけても頭はボーっとしてるし、脚も動かそうにも動かせないという感じ。脚自体はまだ生きている感じでしたが(攣っても走れるといえば走れるだろうし)、身体を動かそうにも脳がストップをかけている感じ。とりあえず着ているものを極力外して身体を冷やしながら走りました。
そんな状態で走ってましたが、途中のエイドでも応援でも温かい声援を受け、泣けてきました。2周するランコースでしたが、もう一周来ると伝え続けて走りました。
最後の10kmくらいからは身体が水分を受けつけなくなりましたが(ランに入ってから摂り過ぎたのかも)、最後の10kmでは自分なりに身体の回復具合を確かめながら走りました。ラスト10kmはペースアップできましたし。
途中で河原選手が使用済みの紙コップを集めながら歩いているのを見て、プロ選手でも最後までゴールを目指しているんだと思いながら、自分や周りの選手のゴールを目指す意味って何なんだろうと思いながら走っていました。
それかゴールに着いたら何か分かるのかなあ、と。


そして最後の武家屋敷を抜けて、仲間や応援、ボランティア、そして家族に感謝をしながら坂を駆け下りました。レースもこれで終わりだからと思い、最後のエイドに立ち寄って水を一口。涙が止まりませんでしたが、ラストのアンパンマンの替え歌は本当に嬉しかったです。最後まで走ってきて本当に良かったと思いました。あれは高校生かな?ありがとうございました。あとから聞いたら「負けないで」バージョンもあったみたい。そっちも聞きたかったなあ。来年は聞けるかなあ。


そして五島高校への城門をくぐって、ゴールに飛び込みました。ランでは5時間12分もかかりましたが、アイアンマンのゴールは素晴らしかったです。
一緒に参加した先輩方も秋田からの参加の方々もみんな完走。本当に良かったし、刺激にもなりました。秋田から参加のベケンさんはハワイの参加資格をゲット。自分にとってハワイなんてまだまだ先は長いですが、取る取らないに関わらず、そこを目指して努力をしてみたいと思いました。
また、去年佐渡の相部屋で一緒だったOさん。ゴールで応援してたら飛び込んできました。本当にビックリしましたが嬉しい再会でした。去年の佐渡ではミドルを完走、そして今年はアイアンマン、今年の佐渡もロングに出るようです。本当にトライアスロンってすごい。いろんな出会いがあって、いろんな人がいる。そんな中で自分が走れることの幸せ、そんなことが実感できる競技だと思います。確かにそれなりに敷居は高く感じるのかもしれないけれど、要は一歩踏み出せるかどうかじゃないかと。そんなことをトレーニングでもレースでも常に問われ続ける競技のような気がします。それがトライアスロンの魅力だし、タイムよりも完走することを一番に称え合える、そんなトライアスロンにこれからも触れていきたいと思っています。


ゴール後は河原選手と話をさせてもらい、写真を撮ってもらいました。最後まで歩いてでもゴールした姿は大きかったです。とても気さくで、今後とも応援していきたい選手のひとりです。


翌日はベケンさんのハワイ確認や写真、おみやげなど買って福岡に移動。そのままモツ鍋&焼肉&ラーメン&たらふくビールで反省会。これから一年間、今回の成功も失敗も生かして頑張りたいと思います。


来年のジャパンは6月13日に決定しているようです。今年よりもまた一週間早くなりました。雪解けの遅い秋田ではまた大変になりますが、来年の大会を見据えて頑張りたいと思います。佐渡に参加間に合わなくて良かったなあとある意味思ってます。この夏は飛び切りアツイ夏にしようと思います。


今日から仕事も再開です。ではこれから遅い出勤に行ってまいりまーす。