ようやく

さっさとやっておくべきでしたが、ようやくケータイから更新できるようにしました。
機種変更から四ヶ月…、おいおい(笑)。


先月のハセツネ、無事に完走しております。かなり不完全燃焼なレース展開ながら、昨年よりは順位&タイムともアップでき、さらにレースで泣くこと数回。そしてトレイル初の絶叫と号泣をさせていただきました。


知っている人もいたかもしれませんが、今回のハセツネは『ランニングマガジンクリール』というランニング雑誌の募集に当たりまして参加させていただきました。
それもあのMUSASHIのサポートつき。す、すごい展開でした。
詳しくは先月発売のランニングマガジンクリールを見てください!(今店頭に並んでる号です)


レース前は雑誌の撮影を少しと説明会。気温も湿度も上昇する中、炎天下で汗だく。思えばこれが悲劇の始まり。


スタート前にトライアスロンの先輩や妻の応援を受け、いざスタート。
かなり絶好調で、身体もキレキレ。ロングのレースでスタートから絶好調のときは実はダメっぷりを発揮するのが常。
15キロくらいまで汗が流れ続け、ペースは抑えているのに心拍が下がらなくなる(おそらく脱水気味)。レース前から水分摂ってないしね…。しかし本人は絶好調と思っているので気にもせず。


第一関門手前、ぬかるんだ路面で転倒し両脚が攣る(当然脱水&オーバーペースの報い)。
そのままスローペースで関門通過。途中で一緒に走っている人と話しながら進むものの、25キロ過ぎでハイドレーションが空っぽに。
第二関門での給水まで17キロ、どう考えても2時間半はかかる。残すはボトルの300mlの水のみ。すごい笑えました。


雨も激しさを増す中、路面もドロドロで下りはサーフィン状態。気を抜けば崖に地面ごと持っていかれそうな展開、誰も追い越す訳もなくパックを形成。誰かが滑れば誰かが押さえる。そんな妙な一体感の中、突き進みます。
コース最大ピークとなる三頭山で残りの水を飲もうと決意し、サバイバルのようなレースを展開。
おかげで三頭山での摂取が即効果あり(笑)。


三頭山からの下りはこの日一番のキレ味で、最高に楽しかったです。闇を切り裂くイメージで山を下る。闇が視界からどんどん流れていく。ハセツネの醍醐味って、これだよなーっと思います。極限まで高めた集中力で走りつづける。すごい贅沢。


ま、三頭山での摂取パワーは下りで飛ばし過ぎて関門手前でハンガーノック(後先考えないから当然)。
第二関門でコース唯一の公式給水。ついでにパンも食べるが喉を通らず一口だけ。


ここからは残り30km。計算では5時間はかからないはず。
と思ってたら御前山の途中で完全に脚が停まる。補給をしても効かず過去のレースでは経験したことのないくらいの完全停止。
御前山の山頂で座って補給をするも気力なし。関門でもらった給水もなくなる勢い。
リスタート後も脚がふらついてたので、意を決してコースアウトして御前山の避難小屋へ。
涌き水を1リットルほど飲み、給水も満タン。そして水に脚を突っ込んで空を見上げる。


そこで初めて気づきました。
『満天の星空!』
去年の月明かりを思い出して、さっきまで土砂降りだったのに、今年も天国から友人が晴れさせてくれたのかもしれないなと。
いつのまにか記録とかMUSASHIとかで頭がいっぱいになっていて、そんなつまらない自分が情けなくて泣けてきました。


コースに戻ったあとも脚は全く動かず、顔面から転倒したときはさすがに血の気が引いたけど、とにかく前には進もうと決意。
50キロの大ダワでまだサブ12を狙えると言われ、あと2時間半で本当にゴールできるのか?と思ったが、プラス思考で『こんなきついレースもあと2時間半で終わるんだ!』と考え直したら、なぜか力が沸いてきた(笑)。人間のパワーはきっと気持ちが一番。


大岳山の鎖場も下りも、これまでのダウンが嘘のようにハイペースでクリア、途中の水場でもガンガン水を飲み、心拍をキープして走りつづけました。
もうこの頃はランナーズハイ&無補給のため、かなりギリギリの精神状態。


日の出山までの登りは無心で駆け上がる。夜景を見たい一心で。あまりの必死さにボランティアの女の子が『すごい頑張ってる!』と言って、日の出山の頂上まで付き添ってくれました(笑)。


そして日の出山からの夜景の素晴らしかったこと!
写真がないのが本当に残念なんですが、見た瞬間泣きました。号泣しました。
自分がなんで走っているのが分からなかったけど、自分の心のモヤモヤを洗い流すくらいの衝撃がありました。
去年も今年も夜景には恵まれました。


そしてラスト10キロ。去年はここから1時間弱でゴール。
ちょっと厳しいけど、ここから55分くらいで下れればサブ12に届く。行けるとこまで行こうと下り始める。
しかしすぐに両脚が攣り、まともに走れない状態。日の出山からの金毘羅尾根を楽しむことが目標だったのに、全く楽しめない(笑)。


途中もきつかったけど、この金毘羅尾根が精神的に一番きつかったです。ほぼ無補給で(御前山以降まともに補給してない)日の出山まで来ただけに、いよいよ限界。
歩いても声も出ず、ヒイヒイ言いながら一歩一歩下る。脚がぶっ飛んでも走る気だったけど、ぶっ飛ぶ以前の問題で着地がまともに出来ない(笑)。


もうとにかく早くゴールしたい、それだけでラストを走り切り、12時間27分ほどでゴール。
最後の10キロに1時間半。辛かったです。


終わってからもしばし放心状態で、今年は具が多かった豚汁を食べ(笑)、着替えて朝からクリールのインタビューをやって帰宅。


久しぶりに満身創痍のレースでした。
反省点ばかりでしたが、また次に活かしたいものです。


今日行われている氷の山トレイルも考えてましたが、もう今年はロングはきついとハセツネのレース中に思ってしまったので回避。
冬場はフルマラソンのベスト更新目指してがんばります。