ハセツネも無事終了

今年のロングレース最終戦である、日本山岳耐久レース長谷川恒男カップを無事に完走してまいりました。


朝に会場に着くと受付開始1時間前にもかかわらずすごい人だかり。スポンサーブースも大賑わいでトレイルラン人気の高さが伺えます。

ちなみに前日には似たアングルからこんな写真も撮影・・・。

秋田県の酒もたくさん奉納されてました。ってハセツネとは無関係です。


一緒に参加のN先輩とS先輩とも合流。ハロウィンのパンプキン帽子で頭の寒さ対策も万全(笑)。そしてスタート地点には自転車でU先輩も駆けつけてくれました。スターと地点に続々と2000名の参加選手が集まって、ギュウギュウ詰め状態からスタート。
解放されたかのように全参加者が一斉に山に飛び込む。パンプキンブラザーズ1号のS先輩と序盤は走行。会話しながら進みます。途中でいつも読んでいる雑誌ランニングクリールに記事を書いている吉本さん(でっかいザックで歩いて12時間台で完走!すごい!)に声をかけ、会話しました。嬉しかったです。
その後S先輩が猛ダッシュで坂を駆け上がり、それについていくことができずにマイペース走行。なかなか景色が開けない中、応援の人たちにパンプキン帽子は大人気、元気をもらいました。
1時間半くらいでS先輩に追いつくと「足首をひねった」とのこと。少し言葉を交わし今度は自分が先行。また独りで黙々と走り続ける。2時間くらいたって少しずつ調子も出てきたので、無駄なペースのアップダウンだけはしないように、とにかく自分のリズムだけを考えました。
そして20kmくらいでN先輩発見。ちょっと疲れている様子。「水がヤバイ」とのこと。2人でベンチのあるピークで休憩して第一関門へ向かいました。自分は計測チップを片方なくしてしまっていたので、スタッフに相談して再発行してもらいました。5分ほどロスしましたが、落ち着いてライトなどの準備をして第一関門スタート!


と思ったら、なんとスタートにいたはずのU先輩が沿道に!すごいビックリ、と同時に本当に嬉しかったです。「元気すぎ」と言われましたが、あのときのテンションがおそらくピークでした(笑)。
元気も復活して走り始めるものの、だんだんと暗くなってきます。結局試さなかったライトですが、ヘッドランプとハンドライトの使い方にも1時間くらいで慣れてきて、照射範囲や角度もだんだんとコツをつかんできました。しかしそんな中どんどんと気温も下がり始め、汗が乾きにくくなってきます。思えばさっさとウインドブレーカーを着込んでおけば良かった・・・。この判断が最後まで尾を引きました。30キロくらいで固形の補給を食べて以降どうもお腹の調子が微妙、三頭山の途中で地図でトイレを確認し、三頭山の避難小屋でピットイン。10分ほど休んでも調子は良くならず、ゆっくりとレース最高地点の三頭山の頂上へ。頂上でウインドブレーカーを着込んで、鞘口峠まで一気に下ります。鞘口峠からは8月に試走したコース。なんとなく覚えているのですが、それよりもお腹の調子が気になる。おそらくエネルギージェルで胃が負けた&ドリンクが濃すぎたんだろうと考えて、第二関門のドリンク補給ではポカリ0.5Lと水1Lを補給。そしてまたトイレに。お腹の調子は良くならないので、最後までこのままトイレに入り続けてゴールを目指そうと決意しました。


第二関門からは固形物を摂取すると腹痛、ジェル摂取すると気持ちが悪い、水分摂取でお腹が下るという最悪の状態となり、ペースも上げずに平地も歩く場面を多くして対応。固形物とジェルの摂取は避け、第二関門でドリンクを薄めたらだいぶ楽になったこともあって、だましだまし50km地点の大ダワのトイレを目指します(この辺は山を目指すというよりはトイレ地点が目標になってました)。大ダワが近づくにつれてお腹もヒートアップ。しかし大ダワでも結局調子は戻らず、数分地面に座ってストレッチしながら作戦タイム。大岳山の鎖場は大丈夫だろうけれど、問題は岩場の下り。あの段差やジャンプの衝撃にこのお腹が耐えられるか(笑)。とりあえず大岳山過ぎの神社にトイレがあると確認してスタート。大岳山は渋滞の流れに乗ってクリア。下りも慎重に進んで神社に到着。しかしトイレがどこか分からない・・・。仕方ないので第三関門までの約5キロ、1時間を水分の摂取を少なめにしながら進むことにしました。


途中の水場では水を足してさらに薄め、持っていたコーラの空きペットボトルにカーボショッツの残り2個を溶かしての補給に変更。第三関門を過ぎてからの御岳神社のトイレを出ると、久しぶりに空腹感を感じて固形バーをカーボショッツの水で流し込みました。神社の参道を胃を休めながら歩いて下るとちょっと身体の軽さを感じ、身体を確認しながら日の出山へ。日の出山から見える夜景は最高で、しばし見とれていました。この景色を見れたことだけでこれまでの苦労が吹っ飛びました。
日の出山で自分自身驚いたことは、ここまで12時間近く走ってきてなぜこんなにも脚がフレッシュな状態なのかということ。確かあと11kmくらいをゴールまではほとんど下るのみ、トレイルだけどキロ6分を切って走れれば13時間を切れるかもしれないと思い、カーボショッツを流し込んでスタート。
走れば走るほどにスピードに乗ります。周りの人たちもみんなサブ13を目指していることはなんとなく分かる。走るほどに集中力が増して試走のときのことを思い出してきます。最後でバテた試走のときよりも脚は動いているし、絶対に最後までいけると。渋滞ばかりでよく分からなかった前半、お腹の調子が悪くてどうにもならなかった中盤、ここで頑張らなかったらこのハセツネがただ終わってしまうなあと思って、とにかく最後まで追い込み続けました。


そして最後に71.5キロの山道を抜けて、五日市のゴールへ。両手を広げてゴールするのが多かった自分ですが、今回は無意識にガッツポーズをしてゴールしました。
タイム12時間56分31秒。日の出山からも1時間ちょっとで駆け下り、トレイルのすごさを感じました。
ゴールではU先輩が再び待っていてくれ、その後ゴールするS先輩、N先輩とともにビールを飲みました。夜通し走るなんてどんなレースかと思ってましたが、やっぱり終わってみればあっという間でした。すごい楽しかったです。
一緒に参加してくれたN先輩、S先輩、スタートからゴールまで応援してくれたU先輩、本当にありがとうございました&お疲れ様でした。