いわて銀河、きつかった…

いわて銀河100kmチャレンジマラソンに参加してきました。
結果、かなりきついものでした…。100kmなめちゃいけないなという感じです。当たり前ですね。


まずは言い訳から(笑)。
錦秋湖で走って以来、左太もも裏の筋肉の張りが気になっていたんですが、先週レース前に最後と思って23kmの赤渕〜盛岡ランを敢行。そのとき途中からこれはまずいかもと思い、横手のマッサージに電話するも土曜日しか予約できず、結局レース前日の土曜日に筋肉を全てほぐしてもらいました。
そんな不安のまま前日もあまり眠れず、2時に起床してスタート地点へ。
朝ごはんも食べて万全。のはず。
朝4時となって、かなり明るいなあと思いつつスタート。前半の20キロまでは快調。少しずつ上っていくけれど、心拍も140台でのんびりすぎるほどのんびり。焦ることもないのでこのままでいいか、やはりマッサージが効いたか、と思って調子に乗ってしまった…。
というのも朝に肌に塗ったクリームが汗と混ざってすごい気持ち悪い感じになり、ベタベタに。水をかけてとにかく流すことを繰り返したものの、集中力が思い切りダウン。下り坂では体を乾かすことを優先、今日は調子がいいから大丈夫という先入観で何も気にせずバタバタと下り続け、気づいたときには脚がパンパン、体もベタベタというひどい状況で、30キロ付近では左脚の痛みも再発、やる気も低下。
久しぶりにひどいレースしてるなあと自分で思いながら、死にそうな顔を妻に写真に撮られる…。本当にお化けみたいな顔してました。


35キロからは銀河なめとこラインといういわゆる山越えのルートに突入。岩手県の内陸部というのは温泉郷でして、志戸平温泉とか花巻温泉とかいろいろとあるわけですが、そんな温泉街を駆け抜けます。長丁場のレースに出ると、今まで聞いたことしかなかった地名や名所が自分の頭の中でつながっていくのが意外に楽しいのです。そんな感覚に浸れるのもウルトラの魅力かもしれませんね。
レースも半分を過ぎて最高地点に向けて走りと歩きを繰り返しながらひたすら登り、この頃になると痛む左脚を走りながらほぐす動作にも慣れ始め、だんだん要領を得てきます(笑)。しかしペースはエイドでの休憩を入れてキロ8分くらいになってました。このままでは13時間くらいかかってしまうかもなあと思ってひたすら脚だけを前に進めます。
気温も上昇して湿度も下がってきたのか、汗も渇き始めてだいぶ肌のベタベタ感も低下、脚はきついものの一時期の投げ出し感はなくなる。最高地点のエイドからは少しペースも持ち直したものの、脚はきついまま。


50キロの部に参加の先輩に90キロ地点までなんとか先行してラビットをすると言っていたものの、ラビットどころか50キロの部との合流地点(65キロ地点くらい)でも先行できなさそうなことに気づき、自分のふがいなさに愕然とします。
そして合流地点。まだ50キロの選手来てないかなあと思っていると、後ろから先輩が。あー良かった。予定より25キロも手前ですが(笑)。とりあえず会えて良かったと思って、後姿を見送って、あとは自分との勝負のみ。
沢内銀河高原からの山越えの一本道、「この直線が切れるところまで頑張ろうか」と思ってペースアップ。意外に脚が動く。25キロからの約50キロ、だらだらと走って回復したのか?エイドごとに食べ続けた花巻特産のデニッシュパンが効いてきたのか?自分自身訳もわからずに脚の動くまま78キロのエイドまで駆け込みました。


この78キロのエイドから次のエイドまでが一番距離が空いていて、レース前に一番きつくなるだろうと予想していたところ。そんな状況でこのレースで一番調子のいい波がやってくるとは。そして、さらにここで運命の一言が。どこからともなく「ここまできたら完走は大丈夫だな、あと残りハーフ走れば終わりだもんな」という話し声。
あー、そうか、そんな距離かー、と思って時計を見ると8時間56分くらい。ハーフを2時間で走れれば11時間切れるじゃないか!今の脚の状態ならもしかして!という気持ちになり、今日一回も摂取してなかったカーボショッツとムサシを飲み込んでエイドをスタート。峠まで一気に登ってそのまま下りを今日一番のスピードで駆け下りる。
途中で勢いは衰えたけれど、80キロからの10キロ区間をなんとか1時間ほどで走り切ったところで、11時間カットへの挑戦は終了。けんじワールドのおしるこを無理やり食べさせられて(笑)、最後の坂は歩いて登る。
ラスト5キロは気持ちのいい直線道路。スピーカーの鳴るエイドでゼッケンと名前をコールされる。エイドの人しか聞いてないのに(周りは牧草地)、マイクで名前をコールする意味がどこにあるのか、けれどランナーにとってはこれ以上ない祝福です。ありがたいですね。


そしてエイドからゴールまでは絶対に歩くつもりはなかったので、ペースがどうでも走るのみ。ゴールの競技場入り口では50キロで先にゴールした先輩と妻が待っていてくれました。手でゲートを作ってくれました。泣きました。すみません。
最後のゴールゲートをくぐったときはいろいろな思いが交錯、こんなきついレースは久しぶりでした。
そして終了後の会場でのビールはやはり格別、その後の盛岡駅前での200円ビール(安い!)も楽しみました。やるな、盛岡。次はステラモンテでぜひ。


結果11時間21分33秒。サブテンなんて果てしなく遠い結果…。
10キロ…52分33秒
20キロ…52分40秒
30キロ…1時間01分04秒
40キロ…1時間07分44秒
50キロ…1時間18分26秒
60キロ…1時間21分42秒
70キロ…1時間18分04秒
80キロ…1時間12分56秒
90キロ…1時間01分29秒
100キロ…1時間14分51秒


今回は本当に途中でゴールできないかと思い、自分自身の弱さと正面から向き合うこととなりました。仕事とか生活とかいろいろと考えたりもしました。それでも一歩一歩、とにかく進むことでしかゴールは近づかないなあと当たり前のように感じました。
身体のケアとともに体調管理の難しさ、そして今の職種の中でやるべきことをやり、その中でどうトレーニングに取り組むか、そういったことの試行錯誤が大事。今回に関してはうまくいかない部分も多かったけれど、次につなげられるだろうなあという実感はあります。
次回のおんたけまでこの脚が治るか不安ですが、ケアをしっかりして、満足いくレースとなるようにしたいと思います。


最後に25キロくらいのエイドで、摘みたてのアスパラを茹でて出してもらったところにピンポイントで到着したのは今レースで一番の幸運でした。
アスパラ最高!来年もし参加したらアスパラエイドに出会えるかどうかも運だめしになりそうです(笑)。
大会関係者の皆さん、エイドの皆さん、参加した皆さん、応援してくれた皆さん、ありがとうございました。